7月の生活表より

 暑い、雨の多いはずの梅雨なのに、先週には東京で雪ならぬ雹掻きブルドーザーが登場し、車も雹に埋もれている映像を目にしました。神様のお造りになった世界の自然現象には人間の無力さのみがあります。不安定な気象状況が続く中で常に暑さ対策は怠れません。まめに調整し元気で乗り越えましょう。

 さて、あと2週間で一学期を終えようとしていますが、私たちにお預け下さった子ども達は毎日楽しく通園して下さっていたでしょうか。お母様も新たなお友達に出会い、楽しく過ごして下さいましたでしょうか。7月は「やってみる」という月目標です。何を「やってみる」のでしょう。どんな時に「やってみる」のでしょう。どうすれば「やってみる」ことができるのでしょうか。とても難しいですね。「やってみたい!」という気持ちになるのが難しいからです。年齢・性別・正確・経験・環境・保護者の価値観等様々な要素が重なり合って、積極的に行動を起こせる場合、内容を特化して取り組む場合、室内外での取り組み方、興味関心の行方の違い、憧れを持つ友だちの模倣、気の向くままへの挑戦・・・。この気持ちは「生きる力」の根底にある気ではないかと考えます。神様から命を授かり、大切に育まれている日々。本当に幸せな子ども達です。いつも保護者に寄り添ってもらい、心が不安定になれば常に受け止めてもらえるご両親の懐があります。時には叱られ、禁止される事もあるでしょう。しかし全てが子を思う親(祖父母・保護者)の気持ちの有り難さですね。でも、ちょっとここでお伝えしなくては! と思うのは集団での子ども達の育ち/経験についてです。子ども達を育てる環境として今の世の中は、余りにも恵まれていますね。それは、「言葉で伝えなくても目で訴える。」「じっとしていても何処かから愛の手が差し伸べられる。」「ありがとうの言葉も不必要。」「自分でする方法が体得できない」「やり方が判らない」「やりたくない」「やってみる気力が育たない。」・・・と。子ども自身がしんどいスパイラルにはまってしまいます。知らぬ間に事が終わって行くのです。また、子ども達にとっての「便利」は考える事が養えません。手先の器用さ(巧緻性)が育ちません。自分からやろうとしないと自分の力にはなりません。今年度より Pre-preクラスを立ち上げました。今、おやつの袋を自分で開ける事、お弁当時のスプーンやフォークの使い方(ピックは使いません)、衣服の着脱、一緒に物を運ぶ方法、分別しながらのお片付け等々。集団生活での第一歩に丁寧に寄り添っています。この時期から(入園していてもしていなくても)褒める・励ます・(視野を)広げる3Hをこころして、子ども自身の考え、判断する余裕を残しながら関わりを大切にして頂きたいと思います。教える事は大切でっすが、教え込む事は不必要です。子ども自身が踏み出せるように見守りましょう。生きる力が担保されるには自らの行動が大切ですね。