3月の生活表より。

 春の光が見え隠れする中、あと13日(12日)を残して今年度を修了します。今年度は「平和」=幸せって何?から一年が始まりました。国内外での様々な争いや被害についてメディアを通して目の当たりにした子ども達も多かったことでしょう。「迷惑」のふた文字が何を意味するのか、「自己主張」の大切さと「我慢」の狭間をこれからも幾度となく経験していかねばならない子ども達の行く道。「折り合い」をつけることをこの小さな社会である園で学んでくれたでしょうか。特に卒園していく子ども達にとっては、今まで「愛されてきた」「大切だよ」と思われてきたその土台の上に立って、自分自身の置かれたその時々の立場、状況を把握し、判断し、人との繋がりを積み重ねていかねばなりません。ご両親から少しずつ手を花あされて自立へ向かって歩まねばならない初めての卒園が目の前です。とても大きな一歩ですね。私たちは、卒園・進級する子ども達の心の中に安心と希望があることを願います。そして、いつもよき判断が行える「余裕」のふた文字を心に留めて欲しいと思います。もちろん、ご両親にとっても大切なふた文字ですね。

 子ども達それぞれにみんな大きくなりました。27日の「春のつどい」では、短い練習時間の中にもかかわらず、子ども達は一生懸命、歌い、演じ、演奏し、造りました。この3学期の短期間の間に、感謝際と同じ内容のことを行わねばなりません。でも不思議と、しっかりその事柄に向き合えるようになるのです。感謝際から4ヶ月を、そしてイエス様のお誕生をお祝いしたページェントから3ヶ月。子ども達にとって大した大舞台だったのです。2学期の行事それぞれは。そして、3学期にはまとめの学期として、今、ここに子ども達の巣立ちをお祝いしようとしています。しっかり自らが没頭して遊びに向かう。そのことが、本当に遊ぶ子どもの姿なのでしょう。遊ばされているのではないということ。そこには人を知る、自分を知る、様々な違いを超えて、他人の喜びや痛みを受けとめて、励ましあい、助け合えるようになっているはずでしょう。いえ、そうあって欲しいと願います。そして、自ら関わりたいと思える様々な行動の中での子ども達の縦の関係が、実に大切ですね。横の関係は、ある年齢になるまで、自分中心に止まりますが、縦の関係の中では、人が自分にしてくださることを「感謝」を持って素直に受け入れられる、安心して托せるかけがえのない存在となるでしょう。年長を憧れを持って眺めてきた後輩達。次はあなた達だよ。お願いしますね。みんなで新しいお友だちを迎えましょう。そして素晴らしい緑組のみんなに、後輩の皆様とともに「ご卒園おめでとうございます」と送ります。それぞれの道に幸多くあらんことを。神様のご祝福、お導きの下に。