今日は赤組さん。さ〜〜て、何ができるの?

今朝も冷え込んでいましたが、良いお天気で過ごしやすい1日でしたね。子どもたちもお庭に出てお日様の光を浴びて楽しんでいました。

さて、昨日のY先生の素話で「ポカポカホテル」を聴きました。そして、今日、緑組がジャンピングをしている時間から昼食の時間になるまで、赤組さんの部屋で先生を囲んで何やら相談していたのです。すると、大きな白い紙が出てきました。そして、その紙に茶色のクレヨンで線が引かれていきました。次々お友だちが、まるでマラソンの駅伝の様に続けて描いたのです。そう、この紙いっぱいに大きな樹を描こうとしていたのです。でも、途中からどうして伸ばしていって良いのか考えあぐねている姿を見て、木? 樹?と言っても、木は知っていても、それを描こうとした時に、子どもたちの中に「木」「樹」のイメージが湧いているのかな?とちょっと心配になり、隣の小さいお庭に生えている大きな「桜の樹」を見せてあげて! と伝え、実際に樹(木)はどんな形をしているのか、下から眺めて上の方はどんなふうになっているのか???と見てみると、子どもたちの中に「こんな形」としてイメージが湧いてきた子どもたち。幹は? 枝は? と先生の次々足していく言葉を聞きながら、子どもたちがどんどん木の上の方も描きはじめました。でもえらいこと!樹のてっぺんが・・・「もう一枚たしてあげて」と結局、3枚の模造紙になりました。安心してこの木のてっぺんの姿が描ける様になりました。一人ひとりが描いている間、他のお友だちはそれを見つめながら、「こっちに、こうして描いたらええ」とか「ここからこっちに曲がったら・・」とか、「こんなふうにコブができていた」とか、みんなが自分の思いを出しながら、1本の大きな木(樹)を描こうと懸命に関わっています。もちろん、中にはまだちょっとイメージが湧かないなあと思える感じを受けることもありますが、でも、お友だちの描いている姿を見ること、それも自分が認識できる様になれる大切な経験なのです。そして、大きな太い幹に沢山の枝も描き上げられました。丸い枝、細い枝、長い枝、短い枝・・。すると「木のあっちとこっちを合わせて13もかけた!」としっかりその枝を数えるお友だちも出てきて、、、それはそれは素晴らしい。「みんなで考えた動物は何匹になったの?」と聞くと、ホワイトボードのところに行って1匹づつ数えて「12」と教えてくれました。でも、「クマさんが冬眠するところはどうする?」とY先生。するとお絵描きの大好きなAちゃんが、幹の下の方に大きな丸を描いて「ここに描いたよ」「なんでそこ?」「くまさんは大きいし、木の上の方から落ちたら大変」と答えていた数人の子どもたち。子どもたちの中には、しっかり大きい、小さい、細い、長い、短い、重い、軽いetc.の概念が認識できていると感じた次第です。大人が考えるとそれは簡単なこと。でも、子供たちが日々過ごす生活の中で、この概念が備わっていなければ、物事について「考える」という行為に結びついてきません。言葉での表現力にも至りません。とても大切なことなのです。ひとつひとつの言葉は、何かを行う時に発せられる言葉の様々を獲得して行くために、子どもたちとしっかりお話し、対話をしながら、ご家庭でも子ともたちの言葉の獲得、概念の獲得にちょっと触れていただければ嬉しいです。その基礎は、いろんなことを経験することの大切さにも繋がります。表現豊かに、お友だちと関われればとても楽しい毎日になるでしょう。ちょっと余談ですが、毎朝お出会いする卒園生のお母さんが、園の前を通り過ぎられたかと思うと、くるっと向き直り、近寄ってきてくださいました。そして『息子が帰省(京都を離れた大学に通学)していて、大学は楽しい?と聞いたら、「マリア幼稚園の次に楽しい」って答えたんですよ。みんなで大笑いになりました。』とにこやかにお話しして仕事に向かわれました。なんて嬉しいことなのでしょうか。大学生になっても幼稚園が心の中に、頭の中に、比較する対象として心に留めてもらえているなんて。本当に嬉しいお話を聞かせていただきました。今の子どもたちも、何年か先にはこんな思いを教えてくれる様になると嬉しいなあと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

さあ、こんなに大きな樹が出来上がりました。みんなで協力して出来上がった樹。4歳児として、社会性が育ってきていることで、このような共同制作もできるようになってくるのです。人の話に傾聴できなくてはなりません。自分ばかりではなく我慢もしなければなりません。人の思いをしっかり受け取らなければなりません。その中で、得意なお友だちをリスペクトすることもできるようになってくるのです。大切な4歳児の学びをしっかり学習していることを嬉しく思います。11:30になって、樹に色を塗るのは、たま明日かな?続きにしましょうね。

 もう一つ嬉しいことをお知らせしましょう。在園の時からお絵描きが大好きだった卒園生がお父さんと尋ねてくださいました。それは、夏休みの自由作品で描いた絵(瓦ある風景)を応募したら、知事賞に表彰されたとして、その新聞を見せに来てくださったのです。自分の好きなことを伸ばす。それもとても大切なことですね。オールマイティーにはなかなかなれませんよね。得て不得手をうまくいかして行くことも、社会性の中でお友だちの中で育てられるものです。「おめでとう Mちゃん」これからも頑張ってくださいね。学校も楽しそうで嬉しかったよ。嬉しいことがあったらまた知らせてね。待ってるよ。

聖マリア幼稚園大好き !! そんなことを思って明日も幼稚園に来てください。そして、赤組さんの作品が出来上がるのを楽しみお待ちください。ではまた明日。雨かもね。気をつけて。